天使が舞い降りたら…。
悪魔のキャサリンちゃんはふわふわと彩香から離れて俊君の傍まで近づいた。
そして、持っている真っ黒な槍のようなステッキをそのまま俊君の胸に一気に突き刺した。
「な、何てことするの!!」
「びっくりしたぁ!!」
私が思わず叫んだ声で、隣の木の陰から青い物体が飛び出て来た。
「イチロウさん!!」
出会ったばかりだったら、まだいたのかよ!と言いたくなるのだが、大島さんがまだ帰って来ていない、キャサリンちゃんが予想以上の事をしたのが重なって思わず抱きついてしまった。
「ド、ドウシ、タ…。」
苦しそうに声を振り絞るイチロウさん。
「良かったぁ、居てくれて~。」
「そ、そうか。で、でも、まずは…、離れてくれ…。」
「ゴメンなさい。」
イチロウさんから離れて我に返る。
「俊君は!?」
キャサリンちゃんに槍で刺された俊君は!?
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