天使が舞い降りたら…。
5時まであと10分…。
私は、ドキドキする気持ちを押えながら俊君との待ち合わせ場所である公園に向かって歩いていた。
いよいよ私の出番…。
「大丈夫。」
私の右肩には愛の伝道師イチロウさんが座っている。
歩いている間、ずっと励まし続けてくれている。
それがとっても嬉しかった。
「イチロウさん、ごめんね。」
「何が?」
「何もしないなら帰ってなんて言って。」
「伝道師って何もしないからな。」
「そんな事ないよ。」
「そうか?」
「うん、居てくれるだけで心強いよ。」
「…。」
青い体がみるみる紫色になる。
もしかして。
恥ずかしくて、赤くなると肌の色の青と混ざって体が紫色になるの?
伝道師って面白い。