天使が舞い降りたら…。


「おう、川上。」



私に気付いて手を上げて軽く微笑む俊君。


ダメだ。


その笑顔に負けてしまう…。



「ご、ごめん、ね。お、遅くなってしまって…。」



「全然いいよ。俺も今来たとこだから。」



本当は少し待っていたのに。


そんな素振りを全く見せずに今来たと言える俊君。


優し過ぎる…。



「うん?」



俊君が軽く首をかしげながら指差してきた。



「それ、何?」



「え?それって?」



「川上の右肩に乗ってる羽の生えた青い物体。」



!!



「しゅ、俊君。み、見えるの?」



「ああ、見えるよ。」



俊君には愛の伝道師イチロウさんが見えてる…。


これって、どうゆう事??


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