天使が舞い降りたら…。
「まぁ、そのうち慣れるさかい。」
話しながら、キューピッドは私の顔の前まで降りてきた。
至近距離で目が合う。
「ホントに…、あなたキューピット、なの?」
「そやで。」
にわかに信じられない。
「それと、キューピットちゃうで。キューピッド、やで。」
「はぁ~。」
「みんな、よう間違えよるねん。キューピッド、最後は濁点、ド、やで。そこん所、ヨロシク!」
ヨロシク、と親指立てながらウインクされて言われても…。
「で、キューピッド、さんが私に何か御用ですか?」
その言葉でキューピッドはハッと思い出したような顔を見せた。
「そやそや、それを先に言わなあかんな。」
「そういえば。」
最初に声が聞こえた時。
『そもそもワシは姉ちゃんを助ける為に来たんやからな。』
「何だか私を助ける、見たいな事言ってたわね。」
「それやがな。とりあえず茶しばきながら話そか?」
「キューピッドってお茶飲むんだね…。」