君を愛したように、彼女を愛す
[お前、今日ボ―ッとするの多くね?なんかあったか?]
[いっいや、ねぇけど]
もちろんこれは嘘だ。だっていくら兄さんでも、散歩中に会った超綺麗なお姉さんが気になってるなんて絶対に言えない。言ったら言ったで絶対に広まる。
それよりも、あのことは俺だけの秘密にしたかった。
[今日は引越したばかりでバタバタしてたから、疲れたんだろう。陸将、もう寝なさい。明日は入学式だからな。]
親父が自己完結する。助かった。もし、なかったら兄さんに質問攻めになっていたはずだ。だけど、俺の兄さんはこんなことで納得するわけがない。
[なんでだよ!?こいつほとんど仕事してないじゃん!!]
[・・・・・・お休み。]
[って、何お前逃げてんだよ!!]
兄さんの罵声がまだ聞こえてたけど無視して部屋に行った。
親父が言ってて思い出したけど、明日は入学式だ。多分、音央と雄太と来夢、中はきっといる。あいつらは俺を覚えているだろうか?そんな思いを抱きながらベッドに入ろうとベッドに向かった。
ふと、窓を見てみると外の景色がすごかった。東京では絶対に見られない綺麗な、星空だった。本当に同じ空なんだろうか・・・そんなことを思っていたら、流れ星が降ってきた。俺はとっさに流れ星に願った。
あの人にまた逢えますように・・・
[さぁて、寝るかぁ・・・]
俺はすぐにベッドに入った。
今思えば、流れ星って本当に願いを叶える力があるんだと思う。
でも、まさかあんなに早く逢えるなんて思わなかった。