Knights of the Round
「それが何だ」

兵士達の不安を払拭するように。

アーサーは言ってのけた。

「巨人が何だ、蛮族が何だ、亜人種が何だ、モルドレッドが何だ」

彼らモルドレッド軍が強敵だと言ったのはアーサー自身。

しかしアーサーは、それを覆すように言う。

「忘れてはいないだろうか諸君。我らの円卓の騎士は、まだ全滅した訳ではない。ベディヴェール、ケイ、パーシヴァル。まだ心強い一騎当千の騎士達は残っている。彼ら一人一人が、諸君千人分の働きをしてくれる。先陣を切り、モルドレッド軍の兵士達を蹴散らしてくれる。更に」

アーサーは新たなる円卓の騎士を見やる。

「あのランスロットの忘れ形見、ガラハッドが円卓の騎士に加わってくれた。随一の騎士ランスロットを上回る剣腕と機知に富んだ騎士王の新たなる仲間。彼は戦場を疾駆する一陣の風だ。キャメロットに勝利をもたらす清浄なる風だ」

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