Knights of the Round
と。

「陛下!」

聖槍ロンゴミアントを操りながら、ベディヴェールが叫んだ。

隻腕とはいえ、その槍捌きは目の覚めるようなもの。

閃光が点状に、或いは糸状に走ったかと思うと、目の前の敵兵が刻まれ、穿たれ、二桁ずつ散らされていく。

とても一人の騎士が戦っているとは思えない。

円卓の騎士の一騎当千ぶりを象徴するような戦いぶりだった。

「士気が高まっているとはいえ、ここでの兵の損失は免れません。モルドレッドとの決戦を前にして、雑兵ども相手に兵を悪戯に失うのは得策ではないかと」

「ああ、ならばどうするベディヴェール?」

アーサーの問いかけに。

「俺に続いて下さい、考えがあります」

ベディヴェールは馬の手綱を握り締めた。

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