Knights of the Round
刀身にこびり付いたアーサーの血。

それをダーインスレイヴが嚥下する音。

「ふははははっ、聖王の血は格別と見える。アーサー、もっと吸わせてやれ!」

体勢を崩したアーサーに対し、ダーインスレイヴて斬りかかるモルドレッド。

それはモルドレッドが斬りかかるというより、ダーインスレイヴ自身が血を求めて勝手に襲いかかっているようでさえあった。

その重く鋭く速い斬撃に、アーサーは防戦一方。

エクスカリバーを持っているからこそ、何とか致命傷は避けられているが、それでも決して浅くはない傷が次々に刻まれていく。

手元も足元も、自身の血、そして両軍兵士の屍から流れ出る血で泥濘、滑り、今にも足元を取られそうだ。

そしてそれはアーサーを冥府へと引き摺り込む亡者の手のように、踏み込む足を縺れさせる!

「殺ったぞ聖王!」

足を取られたアーサーの胴に、ダーインスレイヴの斬撃が直撃する!

深々と斬られ、大量の血を溢れさせるアーサー。

五歩六歩と、何とか倒れまいと後退しつつ踏ん張ろうとする。

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