Knights of the Round
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ…!」

ダーインスレイヴの切っ先を地面に突き立て、杖代わりにして。

モルドレッドは激しく呼吸を乱した。

激戦である事も勿論だ。

だが己を神であると公言する彼ですら、魔剣ダーインスレイヴを全力で振るい続ける事は精神を著しく消耗した。

極限まですり減らして、やっとここまでアーサーを追い詰める事が出来たのだ。

流石は聖王。

神をここまで消耗させるとは、人間としては最強に違いない。

しかしここまで。

肉薄はしても、神を討つ事だけは残念ながら…。

そんなモルドレッドの思考を寸断したのは。

「!!」

強く踏み込む甲冑を纏った足音だった。

顔を上げるモルドレッド。

見れば、大きくよろめいていた筈のアーサーが踏み止まり、両手で握り締めたエクスカリバーで刺突の構えをとっている。

その構えのまま、アーサーは疾風の如く前へ!

「モルドレッド、覚悟っっっっっっ!」

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