Knights of the Round
憎悪に駆られた瞳で見上げてくるガウェインを、ランスロットは馬上から見る。

逆賊…か。

無理もない。

盟友の弟達を斬り、主君の想い人を奪おうとしたのだから。

馬を転進させ、背を向けるランスロット。

「戦えるようになれば、また相手する」

それは逃げも隠れもしない、裏切っても尚、騎士としての誇りは捨てていないという意志の表れ。

立ち去っていくランスロットを見送りながら。

「嘗めるな…」

ガウェインはギリリと歯噛みする。

「嘗めるなよランスロット…地べたを這いずらされて、俺がおめおめと行かせると思うか…!」

額への一撃で受けた脳震盪は、もう既に回復しつつある。

多少の手足の痺れなど、構ってなどいられるか!

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