Knights of the Round
ランスロット卿とペレス王の娘エレインの子供。

エレインはランスロット卿を騙して結婚し、ガラハッドを産むが、正気を取り戻したランスロット卿にエレインは捨てられ、子供のガラハッドは修道院に預けられて育てられた。

「お前が、あのランスロットの…」

驚きと同時に、アーサーはガラハッドを真っ直ぐに見られない。

「ガラハッド…キャメロット王国の危機に馳せ参じてくれたお前の気持ち、嬉しく思う…しかし、俺はお前の父ランスロットを、この手で…」

「裏切ったのは父です」

アーサーの言葉尻を拾い、ガラハッドは言い放つ。

「忠誠を誓った陛下に対し重大な裏切りを見せ、王国の危機の切っ掛けを作ったのは他ならぬ父。それを討ったとて、どうして俺が陛下に憎悪を抱けましょう。寧ろ、裏切り者の倅であるこの俺を傍らに置いて頂けるかどうか、そちらの方が…」

「何を言う!」

アーサーは玉座から立ち上がり、自らガラハッドに歩み寄った。

「父を殺した仇であるこの俺に、仕えてくれると言ってくれた。正義は俺にあると言ってくれた。ガラハッド、お前は『世界で最も偉大な騎士』だ。是非とも円卓の騎士の一人として、父ランスロットの跡を引き継いでくれ」

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