【短編】笑顔の行方



なに?


「竜也? どうした……」


えっ?



「花澄?」



一瞬、何が起こったか分からなくて……。


力強く引き寄せられて、遮られた視界と耳元で聞こえる竜也の声。


寒かったわたしの全身が一気に熱くなった。


今までで一番近くにいる竜也に、わたしは呼吸するのも忘れるくらい、戸惑っていた。








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