【短編】笑顔の行方
そんな竜也のことを少しずつ好きになっていったのは、竜也が変わったから。
何で変わったのかはわたしにも分からない。
でも、一番憂鬱な委員会で責任を持って仕事をやり始めて、
わたしの話もちゃんと聞いてくれて……。
少しだけ笑顔も見えた。
遅くなった日には家まで送ってくれたり、
今までと全く違った竜也が見えてきて、わたしの心が解け始めた。
いろんな話をするうちに知らなかった竜也がたくさん見えてきて、
もっと竜也のことが知りたくなった。
多分、これが竜也のこと、本当に好きになったキッカケだと思う。