最強ヤンキーとおてんば美少女

「それは…」



「蓮が姫歌ちゃんのこと好きだっていう自信があるから？」



「そんなことない」



「じゃあなに？」



「蓮は…菜々ちゃんのことがまだ好きなんだなって思ったから私はもう近付かないほうがいいと思って…」



「随分と身を引くのが早いのね。まあ、いいわ。そのほうが私も動きやすいから」



「どういうこと…？」



「明日の後夜祭で蓮を本当に私のものにするわ」



「え…？」



「蓮と恋人同士になるってことよ」



「そんな…」



「邪魔しないでね？姫歌ちゃん」



そう言って菜々ちゃんは去って行った



「姫歌、後夜祭で蓮くんに告白しなさい」



「え？！む、無理だよ…！」



「岡本菜々に取られていいわけ？！」



「………………」



「そのブレスレット、蓮くんからもらったんじゃないの？」



そうだった…私が川に溺れてた蓮を助けてそのお礼に私に渡してくれたものだ…



「将来、婚約者として迎える女に渡したものなんでしょ？」



「うん…」



「それを蓮くんが姫歌に返せと言わない限り蓮くんは姫歌を婚約者として迎えるってことなんだから勇気を出しなさい。それでもし、蓮くんが振ったら私が一発ぶん殴るから」



「ぶん殴るって…」