最強ヤンキーとおてんば美少女
「なんか教室が広く感じるわね。うるさい女共が帰ったからかしら」



「奈穂…」



「あ、姫歌〜キッチンの片付けしましょ〜」



奈穂にそう言われ、返事をしようとした時



「姫歌?」



ドクンーー



懐かしいなんてもんじゃない、私を暗闇に陥らせる、そんな声が聞こえた



恐る恐る、その声がする方へ見てみると



「っ…!!」



恐怖で声が出なかった



目の前で座ってお茶を飲んでる男は死んでも会いたくないやつだった



「姫歌?」



「…んで…」



「え?」



「なんであんたがここにいるのよっ?!?!」



いきなり声を荒げた私にクラスのみんなが手を止めてこっちを見た



だけど、私はそんなことに気付かないほど怯えていた



「俺の友達がここの元生徒でさ、遊びに行きたいって言ったからついてきたんだよ。久しぶりだね、姫歌」



「気安く私の名前呼ばないでよ」



「ゆっくり話がしたいんだけど」



「私は話すことなんてなにもない」



「そんなこと言わずにさ、ね?」



そう言って近寄ってくる男とあの時の光景が重なった



「近寄らないでっ!!!!」



「姫歌?」



「帰って…」



「でも「帰って!!!!」」



「またね」

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