最強ヤンキーとおてんば美少女
その言葉で俺は目が覚めた



俺はもうすぐで大事なものを手放そうとしてたんだ…



「菜々はもう蓮から自立をするべきだ。あいつは元々弱いやつじゃない。けど、姫歌ちゃんは強がってるだけで本当は弱い子だってことお前も知ってるだろ?」



「そうだな。奏、ありがとう」



「これからはちゃんと大事にしてやれよ」



「ああ」



姫歌の所へ行こうと屋上を出ようとした時



ガチャーー



「蓮、遅い〜もう後夜祭始まってるよ〜?早くいこ!」



「菜々、もう俺はお前のそばにいてやれない」



「どうして?」



「姫歌が大事なんだ。あいつを俺は手放せない」



「…で…なんでみんな姫歌ちゃんの味方ばかりつくのよ!!!」



「菜々?」



「あの子は私と違って恵まれてるのよ?!いつも笑って幸せなのよ?!なのになんであの子ばかり!!」



「それは違う」



「え?」



声を発したのは俺でも奏でもなく…



「姫歌は恵まれてなんていない」



奈穂だった



「姫歌はいつも笑っているけど心には大きな深い傷を負ってる。あの子はそれをずっと隠してきたの、私や蓮くんや奏くん、矢島にも」



「だけど、あいつはそんなこと「一言も言わなかったわ。態度にも出さなかった。私たちのこと大切に思ってたから。だけどね、あの子は毎日助けてって言ってたのよ」」

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