最強ヤンキーとおてんば美少女
「たくさんお食べください」



「はい…あの、柴田さんはもう食べたんですか?」



「私は姫歌様が食べ終わったら食べます」



「1人でですか?」



「はい。いつもそうなので」



「一緒に食べましょう」



「それはできません…!」



「どうしてですか?」



「執事は主人やお客様と一緒に食べることは許されていません。ましてや、将来平野家の嫁として迎える方なんてもっといけません」



「柴田さん…一緒に食べましょう」



「こんなにも言ってるのにどうして…」



「独りは寂しいから…」



「え?」



「私は小さい頃からずっと独りで過ごして来ました。遊ぶ時も、ごはん食べる時も…だから、人との接し方がわからなかったんです。そのせいで、いじめにあったりしました」



「姫歌様…」



「でも、蓮に会って変わったんです。人と話すことがこんなにも楽しいなんて思ってもいませんでした。ごはんを食べる時くらい、執事ではなく普通の人でいいんじゃないんですか?」



「でも…」



「柴田さん、私といる時はごはん一緒に食べましょう」



「姫歌様…」



「私と同じ思いを身近な人にさせたくないです」



「…わかりました…」



「じゃあ、柴田さんも座って!いただきます!」



「いただきます…」

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