最強ヤンキーとおてんば美少女

危なっかしい彼女ー蓮sideー

姫歌が矢島に送ってもらったと聞いてから俺は嫉妬で頭よりも先に口が動いていた



電話を切ってから5分、姫歌が家に来る気配が全くなかった



おかしい…



俺の家と姫歌のアパートは1分もかからないはずだ



まさか、あいつ今日来ないつもりか？



そう思って家を出た俺はこの後、自分がバカだったということを思い知ることになる










「柴田、姫歌連れてくる」



「かしこまりました。お気を付けて」



柴田に少し家を留守にすることを告げ、俺は玄関を出た



早歩きをして姫歌の元へ向かっていると男の声が聞こえた



「大丈夫、怖がらないで…」



その声がする方へ急いで行くと



俺と同じ制服を着た男とその男に触られそうになっている姫歌がいた



「てめぇ、なにしてんだよ」



その光景に考えるよりも手が先に出た



まさか、俺が出てくるとは思っていなかったらしく驚いてこっちを見る男



姫歌になにをしたと聞くとキスしたと言ったこいつ



その瞬間、さらに怒りを覚えた俺は今までよりも低く、冷たい声で一喝した



その声に怯えた男は去って行った



姉貴に報告だな



すぐに退学にしてもらわないと姫歌が困る



とりあえずは、姫歌だ



よっぽど怖かったのかまだ震えていた