最強ヤンキーとおてんば美少女
優しい声で話しかけると安心したのか力が抜け、その場で座り込んだ



姫歌を落ち着かせるため、俺の部屋に入れた



大好きなココアを出して姫歌の隣に座った



「姫歌、ごめん」



「え?」



「俺がすぐに来いって言ったから…あんな目に…」



矢島と姫歌の間にもうなにもないってことはわかってたのに…



俺の勝手な嫉妬で姫歌をあんな目に合わせてしまった…



俺が謝ると大丈夫と言う姫歌



さっきからずっと震えてるのに、大丈夫なわけないだろ…



なんで俺の前でも無理するんだよ…



俺だけには弱い所見せて欲しいのに



「そんなこと言うな、姫歌」



悲しくなって姫歌にキスをしようと顔を近付けた時、顔をそらした



初めて姫歌にキスを拒まれたことに驚いた俺は名前を呼んだ



悪いと思ったのか姫歌は謝ろうとした



けれど、俺はそれを遮り



「泣け、姫歌」



「え?」



「泣いて俺の事が好きだって叫べ」



そう言った



姫歌に少しでも楽になってほしくて



笑ってる顔が1番可愛いから



悲しみを分け合うように俺たちは愛し合った

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