最強ヤンキーとおてんば美少女
「蓮、すっごいめんどくさそうに走って見えるのは私だけ…?」



「いや…俺もそう見える」



「だよね…なんであんなめんどくさそうに走ってるの」



「蓮は走るのが嫌いなんだよ、昔から」



奏くんはそう言いながら笑った



「足速いのに?」



「うん」



「あ、紙引いたわよ」



「なに引いたのかな?」



「ん?なんか突然、やる気出してねーか?」



「しかも、こっち来るよ。……すごい速さで」



さっきまで、めんどくさそうだったのにいきなり、全速力でこっちに向かってきた蓮



「ね、ねえ…なんか私のところに来ているような気が…」



「確かに、姫歌のほうに一直線で来るわね」



そして、蓮は私の所へ来ると



「姫歌、行くぞ」



「はい?」



『ギャーーーーーーーー!!!!』



お姫様抱っこをしてゴールへ走った



「れ、蓮?」



「なに?」



「いや、なに?じゃなくてなんでこんなことになってんの?」



「借り物競走だから」



「いや、それはわかってるのよ。どうしてお姫様抱っこなのか聞いてるの」



「だって、お前俺の足の速さについていけないから」



「そうだけど…てか、なに引いたのよ?」



「あ、もう着く」



「無視ですか」



見事、1位でゴールにたどり着いた蓮

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