最強ヤンキーとおてんば美少女
「なに?」



「足、ケガしてるだろ」



「えっ?!?!」



「俺が気付いてないとでも思ったか」



「うん、思った」



「お前なぁ…俺は一応彼氏だぞ?彼氏が彼女のケガに気付かないでどうするんだよ」



「私、普通に走ってたよ?」



「顔が引きつってた。歩き方もかばってたし、おかしかったんだよ」



無意識にかばってたんだ…



「ねんざだな」



「ねんざ?!」



「赤くなってるし、腫れてるからねんざだろ。最後のリレーは休め」



「嫌だよ!!だって、最後は得点高いし私が抜けたら1位狙えないじゃん…女子は私たちのクラスだけなぜか速い子あまりいないし…」



「俺が姫歌の代わりに走る」



「え?」



「俺が姫歌の分まで走るって言ってんだよ」



「なんで?!」



「なんでってケガしてるからだろ」



「でも、走れるし…」



「バカか、お前。走ったら余計悪化するし、俺が走ったほうが1位でゴールする可能性高いだろ」



「まあ、そうだけど…」



「なら、決まりだな」



「でも…」



「ケガ人は黙ってろ」



「はい」



蓮様、怖いです…



「よし、手当ても済んだし、戻るか」



「ありがとう」



「先生には俺から事情を説明しとくから」

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