最強ヤンキーとおてんば美少女
「だから、閉じ込めたのか?」



「そ、そうよ!こいつさえ、いなければ…!」



ガタンッッ



上原さんが声を荒げてそう言った瞬間、蓮は近くにあった机を蹴った



「ふざけんな」



怖い



まさにその言葉が当てはまるほど、蓮の声は低かった



上原さんも怖かったのかビクッと肩を震わせた



「お前、見てわからなかった?俺、こいつにベタ惚れなんだよね。だから、こいつが俺につきまとってるんじゃなくて俺がこいつにつきまとってるの」



「うそ…」



蓮は、驚いている上原さんの横を通って私の元へ来た



「姫歌、お前…」



蓮は私の顔を見るなり、驚いた顔をした



え?



なに?



「この顔、誰にやられた」



「顔…?」



もしかして、さっき叩かれたこと…?



「左頬、赤い。誰にやられた」



「えっと…」



私が言うのためらっていると、勘づいたのか蓮が後ろにいる上原さんを見た



「これ、お前がやった?」



「……………」



「答えろよ、姫歌を叩いたのお前か」



「そうよ…!蓮くんと奏くんから離れないって言うから!!」



離れないとは言ってないと思うんだけど…



「俺がこいつを手放すとでも思うか?誰にも渡すわけねーだろ」

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