最強ヤンキーとおてんば美少女
「それで、姫歌になにかしたのか?」



蓮はまだ不機嫌のまま



「一発殴ろうかと思ったが…気が変わった。気に入った、姫歌のこと」



矢島がそう言うと蓮の体がピクッと動いた



「い、痛い痛い!」



その瞬間、さらに羽交い締めにされた私



「なに姫歌って呼んでんだよ」



……そっち?!



その前に殴ろうとしたとか言ってるんだよ?!



「姫歌はお前の彼女じゃないんだろ?蓮」



「だったら何だよ…」



「なら、俺が狙う隙もあるってわけだな?」



「は?」



「だから、俺は姫歌のこと気に入ったんだよ。停学終わったら真面目に学校通うか〜どうやら、俺たち同じクラスらしいしな?」



「お前、本気なのか?」



「本気に決まってるだろ?お前らとの喧嘩はもうおしまいだな。これからは違うやり方で勝ちに行くわ」



「…お前には絶対渡さないからな」



「俺も全力で奪いに行くよ」



私は蓮たちがなんの話をしているのかわからないまま、ポカーンとしている



「ね、ねえ…さっきからなんの話してるの…?」



「は?姫歌、お前わかってねーの?」



私がそう聞くと矢島が不服そうにそう言ってきた



「わかんないから聞いてんでしょ?!」



「まじかよ…」

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