約束
第1章

再会



ピピピピピ…

カチャッ




「んー……?」


うるさい目覚ましを止めて、今日も最悪な状態で目覚める私。

「由梨奈ー!朝よ、起きなさい!」



「はーーい!!」


お母さんにそう返事をして、制服に着替えてからリビングに移動する。





「お母さん、行ってきまーす!」


朝食を済ませて準備を終わらせた私は学校に向かって足を進める。





「あ!由梨奈ー!」


「奈々!おはよ」


今私に挨拶しにきたのは友達の桐島 奈々(キリシマ ナナ)。



「あれ、由梨奈元気ないね」


「うん、ちょっとね…」


さすが小学校からの友達。

私の事はよくわかってるみたい。



「まぁ無理には聞かないけど!」


奈々は気を使ってくれていることが私にもわかって、それが嬉しく思えた。


「うん、ありがと」

そう返事をして、空を見上げる。



「今日も暑いねー。この中集会とか考えられない」


とろける仕草を見せた奈々。

確かに今日は暑い。

まだ夏休みが明けたばっかで今日が始業式だから体育館で全校集会をやる。

こんな気温じゃ本当にとろけてしまいそう…。


なんて考える内に学校についた私達はすぐにエアコンの効いている教室に入る。



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