BLUE STONE 壱
04




暗い暗い暗闇の中
少女はポツンと一人で立っていた



その目は綺麗な茶色の瞳とは
裏腹に その瞳の奥は
憎しみ、哀しみ、拒絶



そしてーー……
その瞳をただただ
愛おしそうに見る男




……ようく、聞いてね?





男は 胡散臭い笑みを浮かべながら
少女に問いかけた。


《…誰?》




世の中は汚れきってる。
綺麗事を並べる奴ほど
裏では何をしてるかわからない
綺麗事を言って 汚れるより
最初から綺麗事なんて並べないで
汚れてる方が魅力的だと思わない?




少女の言葉を無視して
男は笑いながらそう言った



残酷な事を言ってるくせに
顔は愉快というように
笑っていて、不気味にさえ思えた




《……誰》







君はもう汚れてるよ








《ーーっ》








十分なくらい綺麗に汚れてる







《ーーやめて…》












分かりきっていた事なのに…
どうして。こんなに










心が痛いの……?














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