BLUE STONE 壱
そこには 中央高校指定の制服を
オシャレに着崩している 紫苑烈が
立っていたのだからーー……
「なにしてる」
さっきと同じ質問を聞いてくるレツ
この状況見てわかってよ!
なんて思うけどあいにく頰が痛すぎて
私はまともに喋れなかった。
レツは眉間に皺を寄せながら
私の殴られた頰を見ると
さらに不機嫌そうな顔になる
「……殴られたのか?」
その問いかけに視線を泳がしながら
コクンと頷く私。
「僻みか」
そう面倒くさそうに呟くレツに
視線を足元に落としていると
いつの間にかレツは私の目の前に
きて私を抱きかかえた。
『えっ』
これは世間でよく言うお姫様抱っこってやつで……。
思考が付いて行かず
固まっていると、
「今日は生意気なへらず口叩かねぇのな」
とニヤリと笑う紫苑 烈。