BLUE STONE 壱
……温かい。
レツの背中は私の一回り大きくて
私をその大きな背中で
包んでくれたような気がした
愛情に飢えてる私は
レツの大きな背中を見て
泣きそうになってしまった私
ショウシの背中より
やけに安心するのは、
どうしたなんだろうね?
レツの運転は荒くも
ないし安全運転かと言われたら
そうでもない。
だけれど、心地良いーー……
「おいこらブス」
ちょうど赤信号の時に
前から聞こえたどすの利いた声
『……ブス?』
レツの背中に安心しきってしまい
夢の中へと行こうとした私を
ブスと言って引き止めたこの失礼な男
「寝るんじゃねぇぞ」
『……へい』
なんだ、心配してくれたんだ。一応