BLUE STONE 壱
「あ。ケイちゃん大丈夫?」
とショウシが眉を下げて私に言ってきたので、呼び出しのことだと思う。
『うん、平気』
とは言うものの実は頰が凄く痛い。
あのクソ女本当に女の顔ぶん殴るってどーなの…
とため息を吐いていると
「でも左頬 痛くない?」
「真っ赤に腫れてるよ」と心配してくれるショウシはもはや心配性なんだと思う
もう興味を示さないレツをほっといて
『少し痛いかな』なんて強がっていると
レツはいきなりソファーから立ち上がって私の座ってるソファー。
いや、正確には私に手を伸ばした。
本能で身構える私を無視して
左頬をつねりあげる
『っっっ、いったあああ!』
と思わず叫ぶ。
「痛ぇんじゃねぇかよ、
一々変なとこで強がってんな」
とレツはそういった後ショウシに「救急箱」とだけ言う。
涙が思わず出てくる。
本当に痛い。まじでありえん。
まじで痛い。
とブツブツ言っていると
レツの手がまた伸びてきた
もうプルプル震えていると
レツは私の涙を優しくふく
ーー…まるで壊れ物に触れるかのような
「……変なとこで強がってるわ
お前は何がしたい。」
ああ、わかったよ私
「自分で自分を傷つけてんじゃねぇよ」
ーー…レツは、この人は
「なあ華衣。強がるな」
ただ…
「俺を頼れ、華衣」
ーーー…不器用だけど…
「俺が、守ってやる」
ー……どこまでも優しい人
その言葉に私は 自分でもわからないうちに涙が溢れ出す。