BLUE STONE 壱
『!』
レツはまさかの私に視線を移していて視線が絡み合う
「どうかしたのか?」
レツは私の瞳を捉えたまま私に問いかけた。
『別にどうもしないけど…』
ただでさえここはレツのクラブ。
居心地が悪いだなんて、失礼な事なんだって事くらいバカな私でもわかる。
そんな失礼なこと言っていいのか
と考えて視線を泳がす。
「言え」
だけどレツはやっぱり許してくれなくて私は殺されるの承知で言う事にした、
『……居心地が悪い』
「……」
『周りからの視線もうざったいし』
「……」
『音楽は流れてくれてるけど、私への陰口も酷いし。とにかく居心地が悪い!』
最後の方はほとんど叫んだ私にレツは一部始終無言。
怒ってる、よね……?
仮にも自分の店。
自分がしたくてした店じゃなくても、やっぱり長年いたこの店に何も知らない私が、居心地が悪いなんて
そんな大口叩いちゃやっぱりまずかった?
なかなか何も言わないレツに、一人で反省してる私も何も言えずにいると
「行くぞ」
とレツがソファーから立ち上がる。
いきなり立ち上がったレツに私も周りの人たちも目を見開いていると
肩を抱きしめられてるせいで私も強制的に立つと、レツは出口の方へと向かった
…………え?
状況がまだ読めきれてない私をよそにレツはずかずかと出口へ歩く。