BLUE STONE 壱
「レツ?ケイちゃんどう?」
そんなショウシの、言葉で俺は我に返る
どうやら華衣と出会った頃のことを深く思い出して過ぎてしまっていたらしい
再び携帯に、視線を戻すが
一切華衣からの連絡はねぇ。
ショウシの返事は返さねえで舌打ちしながらタバコを取り出してジッポで火をつける
ショウシとは長い付き合いだ
俺が何にも言わないのをみて連絡が来てねぇって、ことを悟ったのだろう
タバコを吸いながら時計を見ればそこに表示されているのは 11時。
待ち合わせ時間から1時間も遅れてやがる。
「…何かあったんじゃない?」
ショウシの言葉に俺の眉間にシワが寄ったのは勘違いじゃねぇと思う。
俺はソファーからたちあがり、タバコをもみ消す。
『………いくぞ』
「了解」
ショウシは俺の後をついてきて二人で華衣の家へと向かった
バイクに乗ってる途中も頭の中は華衣のことばっかで自分で呆れる
だが、華衣
お前はもう逃げられねぇよ