最悪な初恋
「麻衣子!聞いたよ?イケメンサッカー部の村上くんを振ったんだって?」
学校の食堂で優衣がからかい半分で聞いて来た。
村上?あぁ、昨日の。
『だって話した事無いもん。それよりバイト探さなきゃ!』
「それよりってあんた。村上ファンに反感買うよ?」
『知らない人の告白をOKするほど簡単な女じゃないの!』
そう言いながら求人雑誌に目を落とす。
「そんな事言ってると一生彼氏出来ないよ?」
『結構よ!告白だって賭けかもしれない。あんな思いは二度と…。』
最悪。長野リュウの事を思い出してしまった。
「何それ?なんかあった?」
ヤバイ。口がすべった!
『別に。ただ私は景品じゃないの!それより今はバイトが優先!』
「そっか。白雪姫には王子様だもんね♪私もバイトしようかな?」
優衣も求人雑誌を見る。
良かった。深く追求されなくて。
私は地元の駅の近くにあるコーヒーショップに面接に行った。
結果は合格。来週から仕事だ。頑張って稼がねば!