最悪な初恋
「なんでここでバイトしてるの?」
『なんでって地元だから。居心地も良いし。リュウは?』
「俺はこの近くで一人暮らししてるから。」
初耳。
『そっか。地方出身なの?』
何も知らないふりして質問する。
「違うよ。親の転勤。」
『そうなんだ。でも一人暮らしって大変そうだね。』
「家事は全部自分だし。慣れてはきたけど。」
『料理は?』
「出来ない!だから基本はコンビニとインスタント。」
『作ってくれる彼女は?モテるって聞いたけど。』
「白雪姫一筋だからいないんだよ。」
『嘘ばっかり。そんなお世話に騙されません!』
そうよ。私が騙される訳無いじゃない。
あなたに教えてもらったのよ?
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