この道の先に…
「学校どうする?」

「……行かない」

この日から梨紗は学校を休んだ。
           
心配して家まで来てくれた良平ですら部屋に入れることはなく、1人でふさぎ込んでいた。
           
泣きすぎて頭が痛いのにどうして涙は止まらないんだろう。
           
今は誰とも会う気にはなれない。
           
梨紗は抜け殻のようになっていた。
           
終業式も出ないまま冬休みに入った。
           
みんなからの電話もメールも返していない。
           
自分で答えを出して終わらせたくせに、落ち込むのはおかしいと思う人がいるかもしれないけれど、こうするしかなかった。

自分のことを覚えていない幸輝と会うのが辛かった。
           
心が、限界だった。
           
クリスマスも大晦日もお正月も家で過ごした。
家族に心配をかけないように、ご飯の時間は食卓に顔を出すようにしている。でも食欲はなく、何日もまともに食べてはいなかった。
たまに食べれたとしても少しすると吐いてしまう。そんな毎日だった。
           
いつまでこんな状態が続くのだろう。
不安になる。

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