この道の先に…
「大丈夫?一緒に行こうかぁ?」       
           
「ううん。部活終わってから言うつもりだから…何時になるかわかんないし。1人で大丈夫!」 
           
心配してくれた愛子に、梨紗はそう答えた。  
           
廊下に出ると、良平がいた。         
「頑張れよ」     
と言いながら、梨紗の頭をポンッとして帰っていった。        
           
晴美から聞いたのだろう。          
梨紗は、1人で少し時間を潰してから体育館に向かった。       
           
もう練習が始まっている。          
いつもだったら、長くても1時間ちょっと見たら帰るのだが、     
この日の梨紗は、ずっとずっとそこにいた。  
           
拓也も不思議に思っていた。         
           
練習が終わった。   
           
待っていた時間も、梨紗には全く長く感じられなかった。       
           
先輩のいる水道に向かう。
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