この道の先に…
「お疲れ様です!」  
           
いつも通りに声をかけた。          
「話しがあるんですけど…今いいですか?」  
           
「じゃあ、先に部室行ってるからぁ」     
           
悠が気を利かせて去っていった。       
           
2人は外へ、場所を移した。         
体育館から洩れる明かりで、少し明るかった。 
           
今から告白をするという緊張した状況でも、先輩と2人でいれる時間が嬉しかった。      
           
「終わるまでいるの珍しいね」        
沈黙を破るように先輩が口を開いた。     
           
「気持ちを伝えようと思って待ってたんです」 
           
この言葉で、先輩は全てを察した様子で梨紗を見た。         
梨紗は背筋をピンとして立ち、まっすぐに先輩を見ている。      
           
その目に迷いはなかった。
           
「私、先輩が好きです。付き合ってもらえませんか?」        
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