君とともにこの傷を
ふと、斜め前に座っていた女の子が目に入った。
地毛なのか染めてるのかは分からないけど、肩よりちょっと伸びた綺麗な茶髪。栗色って言えばいいのか?
思わず見とれてると目があった。
慌てて彼女は目をそらしたけど。
目があって恥ずかしかったのか頬を赤く染めていた。
俺は、まだ、夢でも見てるんじゃないかと思って1人で顔の頬をつねってみた。
「いって。」
その途端
「くすっ」
と声がした。