ただ君だけを。
「愛美ちゃん、何見てるのー?」

由佳も、私が見てる方を向く。

「あっ!優くんだぁ!!」

外で歩いてる優を見つけた由佳は、

さっきより、もっと

テンションが高くなる。

私、何がしたいんだろう。

優のことは嫌いだから。

由佳は親友だから。

優が、私のこと好きじゃなくなって

由佳の恋が実って。

嬉しいことだらけなのに…。

なんで、こんなに、モヤモヤするのかな。

なんで、こんなに、胸が苦しくなるのかな。

なんで、こんなに、寂しくなるのかな。






―――― 優のことも、由佳のことも、

わからない。わからないよ。

でも、一番わからないのは













自分の気持ち…。
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