ただ君だけを。

人を馬鹿にして、何が楽しいかな。

ほんと、意味わかんない。

「なに、怒ってんだよ。

これから、お前の大大大好きな、ラーメン

食べに行くってのに。」

「別に怒ってなんかないよ…！」

「嘘いえ。ほっぺが膨れてるぞ。」

「え、どこ！！？？」



どこって…。何て言いながら笑う優。

悔しいけど、

優の笑顔は、昔っから変わらずに、

見てて癒される。

なんか、こぉ…。

安心する？って言うのかな。


そんな、どうでもいいことを考えていたら


急に優が立ち止まった。

「今度は何？

ラーメンやっぱ無しなとか言ったら

怒るからね！」

「ラーメンは奢るよ。うん。」

何かに一人で、納得したように頷いた優。

「どぉしたの？ほら、行くよ。」

「いや、あのな。」

そう言って優は、私のほうを向いた。

「え、なに…。」

いつもみたいなふざけた雰囲気は、

感じ取れない。

真剣に、私のことを、

真っ直ぐに見てくる。

「あのさ、俺、

愛美のこと好きなんだけど。」









ﾄﾞｸｯ ――――





何かが、大きく音を立てた。