ハイドアンドシーク・ラブ
1章*はじまり*
「こんちわぁーッス」




ガラリ、と扉を開ける。




南中バレー部の活動場所は、校舎から少し離れた運動場。






去年の3年──今の高校1年の先輩方は、男女共にバレーがとても強く、全国まで進んだ。



そのくせ、あまり部員は多くなかった。



結果、コートが二つある運動場を男女バレー部が使用。



間にネットを挟んでいながら、バレー部は仲が良かった。




まだ誰も居ないコート。


靴を脱いで、更衣室へ向かう。





中からは人の気配。





「こんちわー」


「お、みっつじゃん」


「ちゃす遥南先輩!!」





女子更衣室の中に居たキャプテンを務めている、野崎遥南(のさきはるな)先輩が返事を返してくれた。




この先輩は、私と同じ保険委員。

きっと一番仲がいい。





「あれ、先輩だけですか?」


「そう私だけなの。私だけなの」


「大丈夫です、俺が居ますよ」


「やだみっつイケメン」




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