ハイドアンドシーク・ラブ
急いで集まると、いつの間にやら全員が部活に来ていたことに気が付く。






遥南先輩の計らいで、秋先輩の隣に並べそうだ。




──けど。




「ちょっと入れてー」




ノロノロと歩いてきた泉ちゃんが、割り込んでくる。



──ちょっと、なんなの。



ずい、と入ってきた泉ちゃん。




拗ねたように自分の頬が膨らむのが分かった。





「遅いぞ泉!走って来い!!」




監督──ではなく、男バレキャプテンの遥斗先輩に注意される泉ちゃん。



「はぁい」



隣に居る遥南先輩と目が合う。

お互い笑って、監督の話に耳を傾ける。





「1年、入ってこい」



はい、と、2人くらいの大きな返事。
それから、小さな返事。




とことこと入ってきた1年生。






整列すると、性格の違いがよく分かる。





背筋伸ばして正面見てる子。

俯いて猫背な子。

そっぽ向いて興味なさげな子……。




──態度わるいな。
< 6 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop