HATSUKOI~先生が教えてくれたこと~




何分たっただろう





『そろそろ行かなきゃな…』




先生はそう言ってあたしの髪を触る手を離した





『まだ寝かしとくか。』






先生はそう呟いて,またあたしの頭を一回撫でた







『ごめんな…紗雪…。』





シャッ







その言葉と同時に閉められたカーテン






あたしは真っ赤な顔で起き上がった






さささささ…紗雪って言った?!




いつもは倉田なのに…今…紗雪って…






『嬉しいよぅ…』




あたしは布団に顔を埋めて泣いた













好きな人に名前を呼ばれるだけで涙が出るなんて





恋って素敵








そう思った夕焼け空の保健室


< 19 / 105 >

この作品をシェア

pagetop