HATSUKOI~先生が教えてくれたこと~


『ほんとに遅刻しちゃうよ~!!』




あたしは運動神経が切れてるらしく足は遅い…




ドタバタ走りながら渡り廊下に差し掛かった







渡り廊下の横には桜の木が立っていて太陽の光りが反射してキラキラ光って見える




みんなはジンクスばっかりでそんなの見向きもしないけど,あたしはそれが大好きなんだ






あたしはいつものようにキラキラ光る桜の木に目をやった






あれ?








『先生…?』




桜の木の下には英語教師の高橋先生が立っていた





『おぅ!こんなところでどうした?』



先生は右手を軽く上げて挨拶してくれた





『次,科学室なんです』






渡り廊下を通ることは珍しい




科学室は木造の旧館にあって滅多に使わない。というより旧館自体使うことは少ない





だから先生は『こんなところで』って言ったんだと思う







まぁ渡り廊下はジンクスで使われるけどジンクスによると使われるのは夕方だから…







休み時間の終わりかけの時間にここにいるのが珍しいのだろう

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