HATSUKOI~先生が教えてくれたこと~
先生…?
怒ってる…?
『あの…』
『俺のことは大丈夫だから。おまえに心配されるほど弱くないから』
プチン
その瞬間あたしは持っていたカバンを床に投げ付けた
弱くないって?
そんな辛そうな顔をして?
あの日あんな涙を見せといて?
『くら…た?』
『いい加減にしてください!そんなに心配されたくないですか?!そんな風邪で一人で何ができるんです?だいたいご飯だってろくに―――』
ドサッ
ん?
あたしが踏ん反り返りながら音のした方を見ると先生が倒れている
『せっ先生?!えっ…どうしよう?!』
とにかく部屋に…寝かせなきゃ!!
あたしは先生の腕の下から担ごうとする
おもい…
『先生?少し歩けます?支えるんで…』
『はぁ…帰れって…』
『先生!!こんな状態になって帰れるわけないでしょ?!大人しく黙って歩いて!』
先生はあたしの迫力に驚いたらしく黙って従ってあたしに支えられながらベッドまで歩いた