零姫

翌日………

「いってきます。」

「「「いってらっしゃい」」」

今日も一日が始まる。
吹雪学園は、誰もが憧れる(？)学園らしい。試験を受ける時に言われた言葉だ。
どうして憧れるのかは、私には分からない。

1年1組の教室に入り、自分の席に座って机に伏せる。
クラスの人達はチラチラと、私の方を見ながら、コソコソと話している。
コソコソ話すくらいなら、堂々と言えばいいのに。

「席につけー。授業を始めるぞー。」

古典の授業が始まり、いっきに睡魔が襲ってくる。
……………





昼休みを知らせるチャイムがなって目が覚める。
その時、

「佐久良はいるか？…ちょっと来てくれないか？」

「は、はあ…」

たぶん先輩であろう男子についていくと、屋上にきた。
心地よい風が吹いている。

「オレの事、覚えているか？入学式の時にオレの生徒手帳を拾ってくれただろう？」

そういえば、そんなこともあったような、なかったような……

「あの時からずっと佐久良の事が頭から離れなくて…だから…あの…」

「早くしないと、昼休みが終わるんですけど……」

「つまり……好きです！付き合ってください！！」