0の可能性
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いつも通り6時30分に家を出て、45分かけて会社に着くと、秘書課までエレベーターで向かう。
その途中乗り合わせてきた社員と「おはようございます」の意を込めた会釈を繰り返し秘書課の階で降りる。
ブラインドを全開にし部屋に陽の光を入れ朝だと教える。
クライアントからのメールが来ていないのを確認し、昨日飲めなかったコーヒーを1杯貰おうとガリガリと豆をひく。
「それ、僕の分もあるのかな」
いきなり背後から声がかけられ驚いた。
誰かと思えば九条 諒陽さん。今日から私の上司であり秘書課の課長でもある。
「おはようございます」と返しながら、自分用にとついだコーヒーを渡す。