神人 second story~誕生~
街は緑に包まれ、道路には赤い石畳が敷き詰められている。ちゃんと清掃もされているようで、街は清潔そのものだった。
子供が働く街。大人が消えても心地よく生きていく術を持っている。
と、隣りにいるヘヴンが周りをキョロキョロ見ながら、
「人は全くいないね。子供達も消えちゃったのかな?」
「いや、人の気配はする」
ヘヴンにはまだ分からないだろうが、建物の中から微かな息遣いと視線。
「僕達の様子を窺ってるみたいですね」
建物を見つめてクロースが呟く。
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