神人 second story~誕生~
いつまでも鎖で繋がらせとくのは、見ていてあまり気持ちのいいものではない。ヘウ"ンさんもずっとこの体制じゃ疲れるだろう。
鍵穴に鍵を差し込み、回して手錠を外す。そしてニコッと爽やかな笑顔を見せる。
「一応僕は女です。でも昔から自分の事を僕って呼んでて、今になっても直せないままなんです」
「そうなんだ」
「五年間、ご苦労様でした」
労いの言葉をかけると、ヘウ"ンさんは背後にそびえ立つ扉を見上げた。
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