女王様の恋
寝返るの早いな全く。さっきまで双子の桐真(トウマ)と一緒に異様にデカいこの女の胸ばっかり見てたのに…
まぁ、アタシの美貌の前に巨乳なんて単なる脂肪の塊でしかないのよ。残念だったわね巨乳ブス。
やっぱり兄妹だけあって、兄の優(ユウ)はその辺のモデルよりも整った顔立ちをしているし、爽真と桐真兄弟も優には劣るもののイケメンだ。
類は友を呼ぶとはまさにこのことだ。
「ちょっと!!何すんのよ?!」
女の金切り声。
…もぉ、耳が痛い。お前はこの状況が理解出来ないのか?
「解んない?しょせんブスは美人に勝てないってことよ?」
倒れた女を立ったまま上から見下ろすように腕を組んだアタシに、女は相当悔しそうに顔を歪めたまま走って店を出ていった。
お〜い。店の中は走るなよな〜?
「ね〜美桜チャン、デートしようよ♪」
またもやさっきと同じ言葉を繰り返す爽真にニッコリと笑顔で返す。
「嫌。それより水着買って!!」