女王様の恋
頭の中でいろいろな考えが回り、この状況をどう切り抜けるかが浮かんでくるが、なかなか良い考えが出ない。
すると、気を利かせたのかこの状況を楽しんでいるのか、桐真はアタシの肩に自分の腕を回した。
ちょっ、ちょっとぉ!!
「美桜チャンはね…」
「ストップ!!アタシが言うわよ!!」
桐真が何を言おうとしたのかは解らないけど、絶対危ないことを言うはずだ。
この際、さっきの約束を無かったことにするか?
桐真はそれでも、続ける。
「あのね、」
嫌ぁっ!!
本当に止めて、幻滅されちゃうじゃないのよっ!!
「と、桐真っ!!」
「照れなくていいよ美桜チャン。…あのね、美桜チャンにこれから俺の友達紹介しようと思ってさ。」
あぁ、もうダメ…
幻滅されたぁ〜って、
え?
紹介?アタシはそんなことしらないよ?
こっちを向いてニコッてする桐真。
「ね、美桜チャン?」
「あ、うん。」
やられた。