女王様の恋
女王様orお嬢様
水着も買い終え、アタシと桐真はラブホに向かうべく街に出た。
街を歩くと、アタシと桐真を振り返る顔、顔、顔。
そこには、女も男も子供も大人も関係ない。本物の美女と美男は、老若男女をもあっと言わせるのだ。
もっともアタシは、桐真がそれ程までのイケメンとは思わなかったけど…。
飲食店や居酒屋などを通り超し、ラブホ街にようやく着いた。
「美桜チャン、どこにする?」
そう問い掛けてくる桐真。
でも、そんな事聞かなくったってって判るでしょう?
「アタシに安いとこ選んだら承知しないわよ。」
そうよ、アタシは世界に名のある鳳條財閥の令嬢よ?安いホテルで済むわけがない。
出来れば、ラブホテルじゃなくて普通のホテルがよかったけど、普通の学生である桐真にいくらアタシでもそこまで願えない。
「はい、お姫様。」
ピキ
「姫なんて大嫌い。アタシは女王様だから。」